よくある質問

こちらでみなさんのご質問、疑問にお答えいたします

 

ラッカー仕上げの楽器は焦げないのか

​​近代に製造された楽器では極稀な例を除いて問題ありません。

オーバーホールにてラッカーをかけ直した場合や、経年劣化により既にラッカーの状態が悪い場合は変色する可能性がございます。その場合でもはんだ付け修理の際にラッカーが焦げるリスクより低い程度です。

明るい音色や暗い音色等、音色調整することはできますか?

混同しがちなのですが、「好みの音色」と「楽器本来の鳴り方」は異なったベクトルの要素です。世界的トッププレイヤーの演奏を聴くとよくわかりますが、基本的にどの楽器を吹いてもその人の音楽表現になります。

つまり音色を含めて、楽器をコントロールするのは演奏家であり、最も振動効率の良い状態を作り出すことで、楽器の潜在的な部分を引き出し、より自分の奏でたい音や音楽に集中することができる状態を作ることが調律の大きな目的であります。これはプロ奏者にもアマチュア奏者にも学生にも共通して大切な考え方では無いかと私たちは捉えています。

金属疲労で鳴らなくなった楽器にも効果がありますか?

これは広く勘違いされて伝わってしまっていることですが、楽器において金属疲労は外部からの力による損傷などを除いて、まず起こりえません。つまり、吹いていたら振動で楽器がヘタるなどということは物理的に矛盾があります。楽器が痛み始めるとしても、まずピストンやロータリーなどの可動部分からです。


楽器の鳴りを悪くする原因は、主に部分硬化による振動伝達の不具合によるものです。

ぶつけてもいない、大切に扱っているが、新品のときの鳴り方とは違う、そして馴染んできた感覚とも違う…といって手放されてしまう楽器が多く存在しますが、特別大きな事故で大幅な凹み直しをしていなければ、購入時よりよい状態へと復元することができます。

では、この現象が金属疲労でなければなぜ起こるのかについて、楽器とは非常に繊細な金属のバランスで出来ており、ある一部を硬化させるだけでも大きく響きが損なわれてしまいます。購入直後はたとえ状態の良い個体であったとしても、大抵はある程度ストレスの残った状態でバランスが取れています。それが使用年数とともに徐々に、ほんの僅かですが、崩れていくことで本来保たれていた振動効率が落ちていきます。また、楽器の一部のみを熱処理などによってストレスを取り除こうにも、バランスを崩すことで元の状態よりも悪くなる可能性すらあります。

実例を挙げるとチューバの抜差管のみを音響処理した後から振動効率のバランスが崩れてしまい、処理前よりも大幅に悪化してしまった実験例もございます。機械曲げの楽器でしたので、その後本体調律をすることでしっかりと良い効果がでました。

このよう楽器全体を特別な技術によって丁寧に整えることで、再び最大効率を実現することができます。これは、名器だが、鳴らなくなってしまったオールド楽器、ヴィンテージ楽器に効果的であるという根拠にもなります。実際に数々のオールド楽器復活の実績がございます。

金属が傷んだり、鈍い音になるのではないかと心配です。

いわゆる工業製品に施す「焼き鈍し」とは、目的も温度領域も全く異なります。


調律施工は金属だけではなく、木材・樹脂・紙製のミュートなどには全くダメージを与えない(素手で持ったまま)出来る方法にて行いますので、決して素材が焦げたり脆くなるような温度領域ではありません。

しかし、未経験の方がシンバルなどを焼き鈍しすぎることにより、金属が割れるという可能性はゼロではありませんので、お客様が安易に真似だけはされないよう、お願い致します。

お客様の大切な楽器を施工させていただく際には、基本は対面にて丁寧なご説明の上、実際の作業と変化の様子を見ていただきながら行いますので、ぜひご予約の上、ご体験くださいませ。 もちろん、遠方のお客様には配送でのご用命も承っております。

楽器に凹みが何箇所かありますが、これは直してから調律を依頼したほうが良いでしょうか。

細かい凹みであればさほど問題はありません。大きな凹みであれば、事前に修正することをおすすめいたします。

凹み修正は黄銅(真鍮)よりも硬い金属のローラー擦ったりや芯金に当てて金槌で叩きながら形状を修正します。そのため凹み直しの箇所だけが局所的に「硬い」状態になります。もちろん、金属への影響をなるべく最小限で形状が修正できるように日々技術は発展しておりますが、現状吹奏感に関しては、凹ませてしまった時点でもとに戻らないという認識が一般的です。そのため、凹みをしっかり直した上で調律されることをおすすめいたします。

調律をしたあとに楽器をぶつけてしまいました。響きはなおりますか?

はい、元に戻せます。一度調律した楽器であっても扱いが悪いと凹んだ時の衝撃でその場所の金属が硬化します。
ですが、余程の損傷で無ければ、再調律することで全体の響きがもとに戻ります。価格はお見積りになりますのでお問い合わせください。

冬場に石油ストーブのある練習場で楽器を吹きます、調律した楽器やマウスピースに影響はありますか。

​​調律した楽器であれば、既に緩和した状態ですので、大きな影響はありません。マウスピースの場合は楽器よりもかなり繊細なバランスで調律されているので、バランスが崩れる場合がございます。もしどうしてもその状況を避けられない場合には、3−5m離れることで影響を最小限に抑えることができます。

​​上記をご覧になられた上で、ご不明な点がありましたらお問い合わせください。